公開日 2015年07月28日
更新日 2016年04月20日
輪島市役所庁舎及び輪島市文化会館は昭和56年5月以前の旧耐震基準で設計・建築されていることから、市では建物の耐震性を確認するため、平成26年度に耐震診断を実施しました。
◆Is値(構造耐震指標)とは
建物の地震に対する強さ(耐震性能)を表す指標で、数値が大きいほど耐震性能が高くなります。一般的にはIs値が0.6の建物は、新耐震基準と同等の耐力を有するとされ、震度6強~7程度の規模の大地震発生時に倒壊、又は崩壊する危険性が低いとされています。
災害応急対策活動に必要な庁舎や多数の人々が利用する文化会館は、一般的な目標Is値0.6に1.25を乗じ、0.75以上のIs値を目標値として設定しています。
Is値0.6以上 |
地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が低い |
Is値0.3以上0.6未満 |
地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性がある |
Is値0.3未満 |
地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が高い |
施設名 |
棟名 |
建設年次 |
主な構造・階数 |
Is値 |
輪島市役所 |
庁舎棟 |
昭和48年10月 |
鉄筋コンクリート造 地上5階 |
0.30 |
文化会館 |
事務所棟 |
昭和56年7月 |
鉄筋コンクリート造 地上5階、地下1階 |
0.33 |
ホール棟 |
昭和56年7月 |
鉄骨鉄筋コンクリート造 地上3階 |
0.94 |
※耐震診断は、個々の建築物について、階ごとに桁行(けたゆき)と梁間(はりま)の2方向について、Is値をそれぞれ算出して行う。このうち一番低い値を診断結果に掲載している。
◆まとめ
診断の結果、輪島市役所庁舎及び文化会館の事務所棟は耐震性を有しておらず、文化会館の大ホール棟においては、建物は耐震性を有していますが、吊り天井部分は現在の基準に合っていないことが判明しました。
庁舎の耐震改修工事に要する費用は約5億円で、機械設備や電気設備等の既存部分の改修も含めると約17億円が必要となり、文化会館については耐震改修工事に要する費用は事務所棟、大ホールの吊り天井部分あわせて約12億円で、屋上防水、外壁、客席及び空調設備等の改修を含め約23億円と試算されます。
また、財務省令による鉄筋コンクリート造建物の耐用年数は50年とされています。
このように耐震改修工事費には多額の費用がかかることから市民の皆様からご意見を伺いながら適切に対応してまいります。