妊娠中・子どものお薬
子供の薬の飲ませ方
「子供にどのようにお薬をのませたらいいの?」
とお母さん方から質問されることがあります。 そこで、乳幼児のお薬の飲ませ方についてお話したいと思います。
<シロップ>
1回分をカップやスポイドなどに計り取り、カップで飲める子供はそのまま、スポイドを使う場合は、ほっぺたの内側に少しずつ流し込みます。のどの奥まで入れると咳き込みやすいので注意しましょう。その後、湯ざましなどを飲ませてあげます。
<粉薬>
そのまま飲める場合はそのまま飲ませます。飲めない場合は、1回分を少量の湯ざましで団子状や泥状に練り、指で子供の上あごに塗ってあげます。その後、湯ざましなどを飲ませてあげます。
乳児においては、薬を母乳や食事(離乳食)に混ぜると、味が変わってしまい母乳や食事(離乳食)嫌いになったりするおそれがあります。また、食後は満腹で飲まなかったりすることもあるので、授乳前や食前でもかまいません。
幼児において、粉薬がどうしても飲めない時は、アイスクリームやヨーグルト、ゼリー、チョコレートクリームに混ぜてもかまいません。この時、スポーツドリンクやジュースに混ぜると苦味が強くなるお薬もあるので注意してください。作りおきせず、混ぜたらすぐに飲ませるようにしましょう。
特に、初めての子育ての時、わからないことがたくさんあったりすると思いますが、少しでも参考になればと思います。
妊娠中のお薬
妊娠中、お薬を飲みたいけれども大丈夫?と思ったことはありませんか?
このことについて少しお話したいと思います。
通常、お薬を飲んでいない健常妊婦であっても赤ちゃんに障害が出る確率は約3~5%あると言われています。これは自然のリスクです。自然のリスクがあるということをふまえて妊娠と薬の話をします。
妊婦にはこの薬は安全な薬、この薬は危険な薬などと聞いたり、見たりしたことがあるかもしれません。「安全」というのは「自然のリスク以上にならない」、「危険」というのは「自然のリスクより高くなる」という意味です。「安全な薬」だから100%障害のない赤ちゃんが生まれるとか「危険な薬」だから必ず赤ちゃんに障害が出るという意味ではありません。
妊娠中でもお母さんやおなかの赤ちゃんのために薬が必要なこともあります。その場合、むやみに怖がるものでもありませんし、むやみに飲んでいいものでもありません。
妊娠中のお薬については、まず、産婦人科医に相談してください。また、病気を治療中の方で、妊娠を希望される場合は、妊娠する前に主治医と相談しておきましょう。計画的に妊娠・出産されれば安心です。